2008年02月15日

「性的マイノリティと教育」イベントに参加

2月1日(金)に、東京の下北沢でYouth talk about Japanという若者中心のイベントに行って参りました!
テーマは「性的マイノリティと教育」。

子供の頃から、異性愛、男と女しかないかのように教育は進みますよね。
だから当事者達は自分が「異常」なんだと口を塞ぐ。
周囲もまた歪んだ形で「同性愛者ら」をとらえてしまってたりする。
まして地方は流通する情報が少ないし、
大人達の語る常識=「当然」「正しい」とされがちです。
そこからはみだすことは、特に逃げ場のない学生達には死活問題。
もし、学校で噂を広められたら…。
だから「彼氏いるの?」という質問の度に、彼・彼女らは嘘をつくしかなかったり。
自分らしさを、自分で踏み潰すわけなんですよね(>_<;

どうにかならんかなと考えていたら、このテーマ。
政治家の話や東京で活動している大学生の話も聞けるというので、
思い切って東京行きの夜行バスに乗りました(笑)

東京ではしょうこさんと、そこから繋がった知り合いの方々にもあたたかく迎えていただきました。
3人の講師の方とゲストを1人お迎えして、現役のセクシュアルマイノリティ大学生がコーディネーターとして司会を務めました。
最初にコーディネーターさんの、トランスジェンダーとしての体験などから問題提起がありました。
トイレの問題、二次性徴、保健室で言われた否定的な言葉などなど・・・。
そしてまた、当事者の自殺願望についてのデータなども引用。
岡山大学で性同一性障害として診察を受けた人で自殺を考えたことがある人は68%。
京都大のゲイ・バイの男性約6000人に対する調査では、
実際に自殺未遂をしたことがある人は14%にのぼったとのこと。
ことの重大性を再認識です。

次に彼の紹介で、国際基督教大学でジェンダー研究をされている先生のお話が始まりました。
先生はある日、ゲイの学生から突然カミングアウトを受けて、
セクシュアルマイノリティ当事者と関わるようになりました。
しかしわかったつもりでいた時、あるレズビアンの卒業生に「私は大学にいる間ずっと孤独だった」と言われ、
「自分は何もわかっていなかったんだ」と衝撃を受けたそうです。
キャンパスライフが、学生にとって辛いものであってはいけない。
先生は他の大学にも当事者のサークルがあると知れば話を聞きに走り回り、
自分には何ができるのか、学生達に何が必要なのか、
学生達と共に考え、実際に大学に働きかけるなどして形にしていきました。
そこではセクシュアルマイノリティ学生達の声が、確かに映し出されていったのです。
そうした中でできた、国際基督教大学ジェンダー研究センター(CGS)。
グローバルな視野でジェンダー研究を行うそのセンターには、
セクシュアルマイノリティによる、セクシュアルマイノリティのための研究やアイデアもたくさんつまっています。
学生達がいたからできたのだ、自分より学生達の方がよく知っている。
先生はそう言っていました。
そんな話を聞きながら、ああ、世の中にはそんな教育者もいるのだな、と、
感激してちょっと涙目になった僕でした。

他にも、元養護学校教諭でゲイである方のお話や、
政治家の方のお話をうかがってきました。
でも講師の方のお話だけでなく、
当事者である学生達や、そこに参加していた当事者の親、
あるいは全くセクシュアルマイノリティとは違うところにいるお店の店員さんまでが、
この話を真剣に考えている雰囲気が伝わってきました。
会場の熱気はすごかったです。

授業や教育課程にセクシュアルマイノリティのことが盛り込まれないことや、
当事者の学生が頼れるような専門の相談機関がないこと。
教師もまた、その教師になる勉強の中でセクシュアルマイノリティを学ばないがために、
偏見や戸惑いがあり、相談されても応える知識もないこと。
当事者も、その周囲の人間も、孤立してしまうという状況。
挙げればきりがないほど問題が出てきました。

解決していくのは長い道のりかもしれない。
でも、今回のイベントに参加して感じたことがあります。

青森からでは今は「何か」に隠されてまだよく見えない。
でも、僕らの声がもっともっといろんな人に届いていく可能性は、
希望の光は、たしかにあるんだという確信でもありました。

僕らだって、自分らしく生きていいんだと。

一歩ずつ、頑張っていこう!

(創)
posted by にじいろ扁平足 at 15:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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